【編集後記】鹿野大佛1

西多摩郡日の出町に大仏があるのをご存知だろうか?大仏といえば、鎌倉とか東大寺、上野の顔だけの大仏などがもちろん有名だが、多摩地区の大仏と言ったら「鹿野大仏(ろくやだいぶつ)」なのです。2018年の完成ですから、まだ新しいお大仏さまです。ジロー珈琲の帰り道にたまたま看板を見つけ、吸い込まれるように山に入りました。これもお大仏さまのお導きでございます。

塩澤山寳光寺

山門

文明10年(1478年)、ご開山 以船文済和尚(いせんもんさいおしょう)がこの塩澤の地に来て、天台宗の寺院であった菩提院を改宗し、曹洞宗の寺院として寳光寺を建立しました。

ここから寳光寺の歴史が始まりました。

本堂

ご開山様は諸堂を再建しただけではなく、当山には「鹿の湯」と呼ばれる温泉場(鉱泉)の跡が残っていますが、これは400年前、ご開山様が見つけたものです。

梵鐘

ここにご開山様が鉱泉を発見した時のお話があります。

ある日、一頭の鹿がご開山様の草庵前を行き来していたそうです。その鹿をよく見ると、なんと足に怪我をしていました。鹿は次の日も、その次の日も同じように行き来を繰り返していたためご開山様は不思議に思って後をつけました。すると、鹿は草庵の北側の谷間に湧き出る泉で傷ついた足を癒していたというのです。暫くすると鹿は怪我も治り山へ消えていったそうです。
ご開山様はこの泉を「鹿の湯」と命名し、怪我で苦しんでいる人のために草庵を建て、浴室を作ったそうです。そして、この評判が人から人へ伝わり、多くの人が来るようになりました。

塩澤山寳光寺公式サイト

この「鹿の湯」は怪我や皮膚病によく効くとされ、明治のころまで大変繁盛し、多摩七湯の一つとしても有名だったそうです。

坐禅堂

塩澤山 寳光寺

〒190-0182 東京都西多摩郡日の出町大字平井3392

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