北野の増田屋はちょっと違う。高級感があるというか、重厚感があって、増田屋であることを疑う。店名よりも先に「蕎麦と和善」の文字が目に入る。増田屋さんってこういう感じ？フィーチャリングみたいな、独自のスタイルがあるの？それとも店舗ごとに個性があるのかしら？

Googleマップの評価は現時点で★4.0と超高得点！どこにでもあるそばチェーンが★4.0を超えるのは驚異的。

高評価👍

• 「お蕎麦が美味しいのは勿論、夜はお刺身や季節毎に変わるの一品料理が絶品」
• 「量もあり濃い目のつゆがおいしいです。天ぷらやおつまみの単品もおいしい」
• 「落ち着いていて雰囲気のいいお店」
• 「蕎麦屋には珍しい新鮮な刺身がホントに美味しいから､つい日本酒が進む」

低評価👎

• 「最悪の店でした。注文を忘れ40分待たして今作っています」
• 「会席料理を予約していたのに、料理が出てくるまで30分待たされました」
• 「店の構えとか、空間だけ良くしても、ダメ。蓆は空いていてもなかなか案内しない」
• 「そばに虫が入ってて新しい料理を交換してもらいました。だけど、その料理の代金を支払わされました」

人気店ゆえ、待たされる事が低評価として裏目に出てます。他は圧倒的に好評を得ている。

そもそも増田屋って？調べてみると、全体を取りまとめているところがなく、どうも要領を得ない。どうやら、チェーン店ではなく「のれん会」というシステムのようですね。セントラルキッチンではなく、暖簾分けによって味を継承する。そのため、店ごとに創意工夫を重ねそれぞれの個性が出る。はぁ、なるほどね。

創業は明治23年（1891）、麻布に本店ができたようですね。そこから全国にのれんが分かれて現在は170店ほどあるそう。ちなみに本郷店は日本で初めて「冷やしたぬき」を出したことでも知られているんだって！マジかよ！

随分と浅はかな知識で来てしまった。俺、増田屋さんのこと何も知らなかったよ！ごめんなさい！

北野店はとにかくお上品な感じが出ている。店内も落ち着いていて、内装もお洒落！ディスプレイしてある蕎麦ちょこも趣があっていい！おじさん多めで大人っぽい店だなぁ。

「板蕎麦と和善」か、蕎麦以外にもありそう。ところで板蕎麦ってなんだろう？

北野増田屋の板そば
板蕎麦はお蕎麦飲みになります。お好きなつゆを選んで、お蕎麦と梅雨と一緒にご注文ください。挽きたての国産石臼そばと山川産の本枯れ鰹節を使用したつゆ。
綿実油と胡麻油をブレンドした油で揚げる天ぷらをご一緒にどうぞ。

だって！これまた、通好みのハードル高いやつじゃん。いつかたどり着きたい！

比較的リーズナブルなのが季節のおすすめ蕎麦。「完熟トマトの夏野菜カレーせいろ」は惹かれるなぁ。やっぱり天ぷらかなぁ。ん？「昭和の冷やしきつね」1,100円か。何々？

当店創業来のレシピで炊き上げた甘辛いお揚げにシャキシャキの胡瓜、錦糸卵、和布が入る定番の味。

とある。これいいじゃん、今日は暑いし、これにしよう！これください！

おすすめ料理も魅力的だなぁ。一杯やりながら、旬の天ぷらやお刺身を頂く！こりゃたまらんですな！

卓上には醤油と山椒が置いてある。蕎麦茶もいい香り！

程なくして
「昭和の冷やしきつね」
が出てきましたよ！

＼バーン！／

おお！！これがオリジナルレシピのキツネか！トッピングの油揚げは食べやすいように細かく刻んである。他に、きゅうり、錦糸卵とワカメ。でっかくて厚みのあるワカメ！後のせ用の紅生姜と揚げ玉。日本の「冷やし」とくればコレ！器もオシャレ！うまそう！

早速、つゆをぶっかけていきます！

ズズズッと豪快に麺をすする！おや？随分と細目の蕎麦だこと！プリプリっとしたコシのある食感！ひんやりと爽やかで、ふわっと蕎麦が香る。うめー！

でもってこのフワフワのお揚げさんですよ。んーっ！甘辛のタレがよく染み込んでる。どこか懐かしい、ホッとする味！蕎麦つゆとの相性抜群！

気になっていたのがこのワカメ。ペラッペラのはよく見かけるけど、これすごい！ブリブリの食感で存在感が半端ない！海苔ほど風味の強さはなく、味の邪魔をしない。

適当に食べ進んだところで、薬味を加えたり、別皿のトッピングをのせて徐々に味変していく。

ナニコレ!?
風味と食感に変化がついて楽しい！

それにしても深い。深すぎるのかもしれない。蕎麦というと、ササっと空腹を満たす日本式ファストフード的な感じだと思ってたけど、こうしてよく味わうと全体が変化して展開していくのが面白い。食感や風味の違うトッピングを蕎麦がつなぐ。他の増田屋にも行かないとなぁ。最後は蕎麦湯で夢から覚める。

増田屋

〒192-0911 東京都八王子市打越町2014-6